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競馬
 競馬ときけば、たしまぬ向きにとっては金銭を用いる賭け事として認識される場合が少なくないが、そのルーツをひもとくと想像以上に奥深い。近代競馬のはじまりは二世紀頃ともいわれ、現在の様式になった事実は十九世紀初頭の、やはり英国の古い歴史に刻まれている。日本では昭和二十九年に日本中央競馬会法が公布されて以来、暇なく世間に話題を投じているのである。

 英国アスコット競馬場は、かのアン王女の一声で建造された王室が保有する有名な競馬場だ。映画「マイ・フェア・レディ」でも背景に採用されるなど、その優美なムードは世界が認めるところにちがいない。

 競走馬を所有する馬主は、大きな財力と高い社会的地位を持ち合わせた人物。昔なら貴族や豪族と呼ばれる人々が集い、持ち馬を競わせるのだから、それはたしかな社交場だった。ダービーハットやアスコットシャツなどが生まれたことからも、当時の豊かな競馬社会が見えてくる。

 ターフを駆るサラブレッドを介して存在する裕福な馬主と、新聞と赤ペンを握りしめる競馬ファン。両者にある大きなギャップは、古今東西どこか滑稽なのだねえ。

 春の牝馬の第一冠、まもなく桜花賞が開催される。今年は上等なスーツでも着て広島ウィンズでも行ってみるとするか。阿々、小市民。
| 洋服屋の洒落日記 | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
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